静岡市清水区・W邸
重厚で格調高い雰囲気の入母屋造りのお宅に合わせてデザインされた一風変わった和の庭です。
お客様のご意向により和風といえどもあえて仕立物の植木などは使用せず、モミジやカシなどの雑木主体の庭に仕上がっています。また「古いものと新しいものが同時に存在する庭」というお客様のコンセプトの元に設計された庭でもあり、オブジェとして80年前に製造された井戸の汲み上げポンプが設置されたり、ノスタルジックな雰囲気を醸し出しています。豪華な建築物と季節感溢れる庭園の景が歩く人の足を止めます。
- 株立ちの雑木主体の植栽
株立ちのコハウチワカエデやヤマボウシが10月頃から、ヤマモミジが12月頃に紅葉するため、長い期間移り変わる色彩を楽しむことができます。冬場に落葉した後も、常緑樹のシラカシや椿の美しい緑を眺めることができます。(写真1、4)
- 個性的な添景物
実際に使用されていた井戸の汲み上げポンプのオブジェや、非常に珍しい形状の水鉢など、一風変わった添景物が庭にオリジナル感を演出しています。(写真2、3)
- 建物、景色との調和
堂々たる風格のある入母屋造りと背後の山林の借景、そして季節感溢れ温故知新を感じる庭園がバランスよく調和してまとまった風情ある景となっています。(写真5)
- 木曽石で組まれた石垣
庭への入り口は丁寧に手間ひまかけて積まれた木曽石の石垣と階段から構成されています。熟練の技術を必要とする「野面(のづら)積み」は自然石の平面を表に出し上下に組み合わせて積む非常に堅固な造りになっています。(写真6)